![]()
下の図を見てください。
30秒程見て目に焼きつけたら、隣の黒点に視線を移してください。
そのまま見つめていると、フランス国旗のトリコロールがぼんやりと浮き上がってくるはずです。
色相環(前回の「色の三属性」「トーン」をご参照ください)で正反対の位置にある色同士のことを「補色」の関係といいますが、ある色を見つめた後に、その補色がぼんやりと見えてくる現象を「補色残像」といいます。
手術室の壁や手術着が淡い青緑をしているのは、この現象を利用して血液の色である赤の残像がちらつくのを防ぐためです。

![]()
「対比現象」とは、隣接する色や背景となる色の影響を受けて、本来の色とは異なった色に見える現象です。
補色残像のメカニズムが深く関わっていて、色の見え方に影響を及ぼします。
以下は、どの例も左右同じ色の図柄を配したものですが、背景色が変化することによってどのように見えるのか、ひとつひとつ見ていきましょう。

左右の椅子を比べてみると、赤を背景としたオレンジは、背景色である赤の補色・青緑の影響を受けて黄みがかって見えます。
このように、隣接する色の影響を受けて、主に色相が変化して見える現象を「色相対比」といいます。

隣接する色の影響を受けて、主に明度が変化して見える減少を「明度対比」といいます。
左の図では、黒を背景とした椅子の方が明るく、白を背景とした椅子の方が暗く見えます。
色白の人が黒い服を着るとより色白に見えるのは、肌の色と服の色との間でこのような現象が起きているからです。

灰色を背景とした椅子の方が、青を背景とした椅子よりもはっきり鮮やかに見えます。
このように隣接する色の影響を受けて、主に彩度が変化して見える現象を「彩度対比」といいます。
この場合、絵引接し合う色同士の彩度差が大きいほど、色の差が顕著に現れます。

黄緑を背景とした椅子の方が鮮やかに際立って見えるように、補色同士の組合せの場合、互いの色が強め合って彩度が増し、鮮やかに見える現象を「補色対比」といいます。
よく、赤身マグロの刺身にシソの葉やバランが添えてありますね。
これは「補色対比」の影響で、少しでも鮮度よく見せようとする工夫なのです。
![]()

対比現象とは反対に、隣接している色同士が互いに影響しあって色と色が似通ってしまうことを「同化現象」といいます。
「同化現象」の場合、柄が細かければ細かいほど色の同化が進みます(右図参照)。
例えば、ミカンが赤いネットに、枝豆がグリーンのネットに入っているのは、この現象を利用して美味しそうに見せようとしているのです。
弊社へのお問い合わせ、お見積のご依頼はこちらからどうぞ。
お問い合わせ、お見積


