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インテリアプランナーとは何をしてくれるのですか?

色を取り入れ、質感のある素材を置くことで、空間はより立体的になり、奥行き感が増します。
しかし、最近はシンプルさやディテールにだけこだわった「白い箱」という住まいが増え、美しいけれど楽しくない例も多いと思います。
長い年月を過ごす家に、飽きのこない無難な色や素材を選ぶことも大切ですが、個性のない空間もさびしいものです。
また、無計画に選んでいった結果、落ち着きや調和のない空間になることもあるでしょう。
だからこそ、空間の色彩選びは計画的に行なうことをお勧めします。
これは、前回話した「家族のライフスタイルのコンセプト」にも大きく関わってきますので、家族それぞれの嗜好(しこう)を調整していきましょう。

まず、家族が共有するパブリックスペースには、ライフスタイルをイメージした"テーマカラー"を選びます。
これは一色とは限りません。2?3色の範囲で選びましょう。
それに対し、寝室や子供室、客室などのプライベートスペースには、それぞれの個性や目的にそった"プライベートカラー"をみつけます。
色の選択が難しい時は、造りたい空間のイメージをインテリアプランナーに伝え、それを表す色群から心地よく感じる色を選びます。たとえば「重厚な感じのダークブラウン」や「モダンな感じのモノトーン」、「ナチュラルな感じのペールグリーン」といった感じです。
このようなコンセプトカラーがしぼれたら、次に空間全体の配色を考えます。
空間の色は、ベース(基調)、アソート(配合)、アクセントに分かれ、効果的な配分があります。
"ベースカラー"とは、テーマカラーの背景となる床、壁、天井などの色で、全体の60?70%前後を占めます。
"アソートカラー"は、ベースカラーに合わせる色で、空間に変化をつけます。置き換えができる家具やカーテンなどがそれにあたり、割合は20?30%が目安です。
"アクセントカラー"は、空間の中でキラリと光る存在で、全体の引き締め役です。割合は5%程度で、例えば絵や小物などが該当します。
つまり、壁に掛ける絵一枚やソファーの上のクッション一つも、大切な空間の色の要素になるのです。
色の配分は難しそうに感じますが、方向性が見えてくると選びやすくなり、組み合わせていくのが楽しく感じます。


(写真:配色された空間)


また、物の色は、光に照らされて初めて人の目で認識できますので、光の種類も重要となります。
窓から差し込む自然光や、人工の照明器具の種類によっても見え方は変わってきます。
加えて、色によって適する光が違いますので、合わせてインテリアプランナーに相談しましょう。
次に、素材の観点から色を考えてみましょう。
色は、素材から発するものです。その発色も、素材それ自体がもつ固有の色と、人工的に着色や染色した色に分かれます。
「素材自体の色」の代表は、無垢の木材や石材、土壁などです。
自然素材ですから、同じ種類でも微妙に色や柄が違い、時間の経過や環境によっても変化します。
また、どの素材も仕上げ方法によって全く違う表情をだせるのも特徴です。
豊かな表情と変化を楽しむ使い方をおすすめします。
これらに加えて、麻や籐などの天然素材、また無機質素材のコンクリートやガラス、ステンレス、アルミ、銅や鉄なども、色や質感で独特なイメージをつくれるため、注目される素材となっています。


(写真:素材色の空間)


一方、「人工的に作られた色」の代表は、塗装や壁紙、カーペット、カーテンやクッションなどのファブリック(布地)、タイルなどです。
塗装は最も基本的な着色方法で、色の種類が多く、塗る素材によっても表情が変わります。
壁の一カ面や、柱だけに異なる色を塗り、空間にメリハリをつけるのも効果的です。
最近は、珪藻土(けいそうど)のような素材感のあるものが増え、さらに多彩な着色が可能になりました。
ただ、容易に塗り替えができないので、全体を塗る前に、サンプルを作って、色や柄を確かめるとよいでしょう。
壁紙は一番ポピュラーな材料で、最も技術革新が目覚ましく、豊かな色や柄、素材感のバリエーションが最大の魅力です。最近では、無地の壁に自分でも簡単に貼れるワンポイントタイプのものもあり、新しいスタイルとして注目されています。
カーペットも、タイルのようにピースに分かれているものだとモダンなイメージが作れます。
また、グラフィックで作った繊細なデザインを取り入れる技術もすすみ、色や柄の幅が一層広がりました。
ラグ(敷物)やカーテン、クッション類は、手軽に色を取り入れることができ、空間のイメージも変えられる素材です。
使い方でセンスアップできますが、面積が広い場合、威圧感につながることもありますので、全体のバランスを考慮しましょう。
タイルは風合いが良く、全体に使うより、部分的に高級感をプラスできる材料です。
木、石、金属の質感や、麻・籐の表情など、本物と間違えるほどのものや、アート性の高いモザイクタイルなどがあり、その技術向上は大変すすんでいます。
耐久性も高いので、最近では、住宅の壁や床に使うことが増えています。


(写真:人工色素材の空間)


これらの素材を決める時には、カタログの写真や小さなサンプルだけで選ぶと失敗することがあります。
ショールームなどで確認できるといいのですが、実物のサンプルを取り寄せることも可能です。
強い色や柄を選ぶ場合は、少しでも大きいサンプルで確認しましょう。


(写真:サンプル材)


また、忘れてはいけないのが、日本古来の床材である畳です。
最近は、本格的な造りの和室が減り、床の一部に半畳のヘリ無し畳などを敷き込み、リビングなどにつながったモダンな和室が増えています。
畳も原料のい草や稲わらが減り、職人も少ないために、天然素材のものは高価で少なくなりました。
しかし、最近では新素材の畳が開発され、畳に近い風合いを残しながら、色や柄が選べるものが増えました。
厚みがフロアー材などと同じくらいに薄く軽くなり、段差の無いバリアフリー空間も作れます。
客室や寝室にも使える機能性や、お掃除のしやすさなど、まだまだ見逃せない素材の一つです。


(写真:和室)


そして、日本古来の空間と言えば、茶室もあげられます。
有名建築として残る「茶室」を見ると、小さな空間でありながら、驚くほど多様な素材を組み合わせてつくられています。
障子越しの陽の光や窓からの庭の景色、季節や行事に合わせ、主人の思いのこもった掛け軸や花、茶道具など、その色や素材感のバランスが卓越した「究極の空間」は、私たちの祖先が決して空間の色や素材に消極的ではなかったことをあらわしています。
現代の豊富な素材や高い技術に恵まれた私たちは、もっと積極的に「色」や「素材」を取り入れることで、暮らしの中のいろどりを楽しみたいものです。


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2009年09月11日 15:00に投稿されたエントリーのページです。

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