こだわりの木とレンガで“プチ二世帯”住宅
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大型ショッピングセンターや公園にも程近い、札幌市・清田区の静かな住宅街。
その一角に「あっ、ここ素敵だな」と足を止めたくなるレンガ造りの家がありました。

1枚ごとに濃淡あるレンガの色調が深い味わいを生み出す外観。

木をメインに統一されたNさん邸のリビング。
右に見えるローボードは大工さんが箱部分、建具屋さんが扉を担当した手づくりのものだ。
床でくつろぐのはネコの八(はち)くん。

ほとんどのドアには樹齢約250年もののタモ材を使用。
厚さは約30mmある。
「この扉も本当に素敵なんですよ」と顔をほころばせてはなすNさん。

外壁を成すレンガの組み方には熟練の職人による技術が必要という。
窓の下は排水性をよくするためにレンガを傾斜して取り付けている。

1階にある奥さんのほうの母親の部屋。
やはり無垢材の床で広々としている。
後ろには余裕をもった対面キッチンやミニテーブル、トイレ、洗面台などがあり生活するのに十分。

2階から階段を見下ろした写真。
左側に木の手すりがありアクセントになるほか上り下りもしやすい。
下の階段からは左右から上れるようになっている。
自然に囲まれているような安らぎの空間
アラフォー世代のNさんと奥さんがこの家を建てたのは約2年前。
ナラ材の床は、うっすらとワックスをかけたようなツヤが出ていました。
「これは天然のものなんですよ」と言われて木の良さを改めて認識。
腰壁やドアには堅牢なタモ材を使用するなど、ふんだんに木を使った造りになっています。
「まず部屋に、こもったようなニオイがしないんです。空気が違うんです」とNさん。
「家にいるんだけど、家じゃないような…そう、自然の中にいる感じがしますね。夏は床の上に寝転がると気持ちいいですよ」と、うれしそうに教えてくれました。
また、住んでいると時折パキッという木の音が聞こえてくるとか。
これは湿度や温度変化による木の自然な伸び縮みによるそうですが「おもしろいですよ。木が生きているなあって思いますね」
木のほかにNさんご夫婦がこだわったのは、外装のレンガ。
「ずっとレンガの家に住みたいと思っていたんです」と奥さん。
理想の家を諦めきれずやっと見つけた出会い
レンガはのっぺりとした赤茶色ではなく、1つ1つに微妙なグラデーションがかかった独特の風合いが特長。
「普通、レンガは800から900度で焼いて作りますが、ここで使用しているものは1000から1100度で焼いています。街ではポロポロ欠け落ちているようなレンガの建造物も見かけますが、このレンガだと五百年は持つんですよ」
穏やかに淡々と解説する姿はまるでマイスターのようです。
中には鉄筋も入っており強度も十分、掃除も不要とレンガのメリットを教わりました。
さて、家を建てようと思ってからNさんご夫婦が住宅会社を決めるまでは、だいたい1年ほどかかったそうです。
「共働きなのですが、週末にはほとんどのメーカーのモデルハウスを見て回りました。同じ住宅会社でも、複数のモデルがあればすべてを回ったんですよ。自然と目も肥えてきましたね」
やがて目星をつけた大手メーカーに図面を描いてもらったNさんですが、出来上がったものをみて「あれーっ?」と思ったそう。
「こちらの要望がまったく伝わっていないんですよ」
気兼ねなく親が滞在できる家
実は、Nさんご夫婦が家づくりの際にこだわっていポイントがもう一つあります。
それはお2人のスペースである2階から下りた1階にありました。
廊下を挟んで独立した部屋が2つ、しかもそれぞれにキッチンとトイレ・お風呂がついているのです。
「それぞれの親を気軽に呼べるようにと思ったんです」とNさん。
お二人の親とも道内に住んでいますが、今の実家を気に入っているので同居を強く望んでいるわけではないそう。
いつでも子どものところへ遊びに来られるようにと、スペアの鍵も渡してこのような間取りにしたそうです。
実際にNさんのご両親は、よく連休に来られては滞在していくそうです。
「実は、今年はじめに私の母が入院したんです」と奥さん。
「その後に我が家で数カ月リハビリをして過ごしたのですが、とても助かりました」
2つの部屋を挟む廊下の幅は広く、両手を広げられるほど。
双方の親が同時に滞在してもお互いのプライバシー確保は十分のようです。
建てつけの大きな収納が各部屋にあったり、職人さん手づくりのローボードが壁の幅に合わせて据えられていたりと、ほとんど家具要らずのNさん邸。
シンプルな分、木の良さが際立って見えます。
「家の外観も、毎日見るたびに違うんですよ」と愛着を込めてNさんは話します。
「雨が降る前はレンガが白っぽく見え、降った後はまた違う表情を見せる。光の当たり方で微妙に色が変わる。自分の家を見たいために、ちょっと周りを散歩してしまうほどです」
奥さんも「どこの角度から見てもこの家が好きだし、いちばんだと思います!」と自信を持って答えてくれました。
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